Monday, March 19, 2007

真光の世界とは — その3:アトランティス大陸 (Atlantis)

The legends of Atlantis, as told by Yoshikazu Okada and Sukyo Mahikari:


岡田良一(光玉)は、『歴史の迷信』と称して、一般の人々が学んで来た普通の歴史を『嘘』『でたらめ』『捏造』と言って、否定し、代わりに『正しい歴史』として、実際は偽史を押し付けました。恵珠もこの光玉の教えを念頭に入れて、次のように言っています。
 
  歴史迷信に陥っております現代人のほとんどの方は、その真実の歴史すら知らずにおる訳でございます。ーー真光誌246 昭和58年(1983)3月号 P.12

『真実の歴史』とは、光玉の説くところの偽史の歴史です。これが『真実の歴史/正しい歴史』になり、普通の歴史が『嘘/でたらめ』になる、という転換が起こるのは真光の虚構の世界ならではのことです。

この偽史には、ムー大陸やアトランティス大陸が絡めてあり、光玉は、「ムー大陸や、アトランティス大陸の研究と日本の古文献とはよくつながっています。」(神向き讃詞解説』P.218−219)と言っています。
  
繋がっているというよりも、『竹内文書』が、ムー大陸説やアトランティス大陸説を取り込んだ、と見る方が妥当でしょう。アトランティス伝説が何から始まり、どのように膨らんでいったのか、については、http://www.nazotoki.com/atlantis.html を、ムー大陸については http://www.nazotoki.com/mu.html / http://homepage3.nifty.com/boumurou/tondemo/dic/mu.html を参照願います。

その上で、次の恵珠の教示(実際は手島泰六が書いたのでしょう)の一部を見て下さい。

   そもそも「アトランティス大陸」の伝承は、紀元前四世紀の大哲学者プラトンの著書により明らかにされております。ーー真光誌374 平成5年(1993)11月号 P.13

プラトンの著書で『明らかに』などされていないことがおわかりになるでしょう。後世になってアトランティスは伝説の大陸として独り歩きを始め、人々の想像力を刺激して来ました。そして、様々な土地がその候補地になってきました。

ヨーロッパ旅行から帰って来た恵珠の教示の中で、延々4ページに渡って、『ティラ島』のことを話題にしている箇所があります。上記の真光誌374からの引用はその一部です。

「サントリーニ島は、元は『ティラ島』と呼ばれておりました。」(同上P.12)で始まり、島の中心部が一夜のうちに沈んでしまった、キクラデス文明が、一瞬にして歴史の舞台から姿を消した、等と言いつつ、アトランティス大陸の伝承に触れ(上記引用部分)、その理想国家が一昼夜にして海中に没してしまったとの伝承に触れる、などして、いかにもその地形や古代史に博識があるように見せます。

   そこで、このティラ島がアトランティス伝説の島ではなかったかと言われております。
   しかし、ここがアトランティス大陸であったということは、歴史的にも地理的にも問題がございます。アトランティス大陸は、ヘラクレスの柱の外側を意味する大西洋のほぼ中心に位置し、面積はアフリカ大陸のように巨大  であったからでございます。ーー(同上P.13−14)

結局は『ティラ島』がアトランティス伝説の島ではない、との結論です。しかしながら、ここで披露した知識と結論に、『ス神』から新たに教えられたような目新しい視点や内容が混じっているでしょうか。皆無です。幻の大陸にロマンを求める人々があれこれ考えた事柄の幾つかを羅列しているだけです。ではその意図は何だったのでしょうか。『忽然と/一昼夜にして/一瞬のうちに』起こった天変地異の怖さを畳み込み、天変地異には『神の怒り』が介在していると示唆し<下記注>、二十世紀末に来るはずだった『火の洗礼』に結び付けて、信者の意識にすでに植え付けられている恐怖心を煽るためだったと考えられます。この教示の中でも恵珠は『火の洗礼の大峠に突入しております今日』(同上P.16)と、「終末思想」から来る表現を使っています。

   <注>この天災地変により失われたティラ島の中心部と、残されました三日月型の島から人類が学ぶべき“教訓”は非常に大きなものがあると存じます。
      吾が国でも、九州の雲仙普賢岳は依然として不気味な噴煙を上げております。”神のお怒り”の顕現(あらわれ)でございます。ーー(同上P.15 太字原文のまま)

話をアトランティスに戻しましょう。アトランティスが実在した、という前提が真光の教えにあることが明白だと指摘して、先に進みたいと思います。光玉も『神向き讃詞解説』(P.295)で言っています。

   それからもう一つは、アトランティス大陸というのがあります。今日のドーバー海峡とアメリカの東海岸との間は、やはり以前は陸続きだったわけです。

真光ではムー大陸と同様、アトランティス大陸が存在しなくてはならないのです。さもなくば、次の教えは明らかに光玉の妄想か作り話になってしまいます。すなわち、ネット上でよく話題になってもいますが、アトランティス大陸文明とムー大陸文明が原水爆戦争をしたことが原因で、『集団霊障』が現代人に影響している、と説く光玉の教えです。

   結局、原因は恐るべき「集団霊障」である。アトランティス大陸文明とムー大陸文明とは、嘗て、原水爆を使ってさえやったほどのものすごい大戦争をしたのですが、さらには、金星や他の遊星にいた霊と現界に肉体を持った人間界との闘争もあったのです。
   それで、負けた方の霊統は、現在地上で幸福を味わっております現人種に対して霊的に非常な憎しみを持ってしまった。実を言いますと、それが随分憑依している。
   神の力でもなかなか霊が脱けないことがありますが、その理由をある程度申しますと、実際の人類史としては非常な興亡に関係した霊統の争いが、実は今日も存続をしているからです。
   そこで、現在の人類が幸福な世界をつくり上げていくことを非常に憎んでいる方の霊が一体化する。いわゆる組織化して活動するのです。
   それから、もう一つは、その霊が、他の星からでさえ、人間に転生をして現代人の中に混じってきている。
   例えて言えば、ムー大陸に滅ぼされたときのアトランティス文明人は、こんにち憑依しているばかりではなく、実を言いますと、現界人に再生をしてきている。
   これらに怨みの集団霊が憑かるのですから、ますますひどい憎しみの世界をつくっていくという関係があります。ーー 真光誌274 昭和60年(1985)7月号P.20−21 太字原文のまま

幻の大陸文明が、架空の大陸文明と原水爆戦争を使った大戦争をする、この架空の出来事が原因となって、滅ぼされた方の、幻のアトランティス人が『集団霊障』となって、現代人に取り憑いている ーー 光玉の教えの架空さが浮き彫りにされて来ませんか。光玉は、ご丁寧にも、それに『金星や他の遊星にいた霊』も付け加えているのです。自分の説くことは、自分の作り話ではなく、『神』に導かれて、示されたものである、との光玉の主張を考え合わせてみて下さい。もし、仮にこの光玉の主張を認めるならば、このように架空の要素がいっぱいの「教え」を光玉に伝えるような『神』はちょっと変だな、と思いませんか。


  ーー火の鳥phoenix3000ーー

1 Comments:

Anonymous Anonymous said...

Hi Anne,
Eagerly awaiting translations. This should be interesting.

March 23, 2007  

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